5.05.2012

自分のテーマ

ものすっごい!久しぶりにブログ更新。 笑えないくらい放置してた(笑) 最近自分のマンガを創る時に意識してた事に気付きました。 えっ?!今更 ⬅そう思った人手を挙げて! なんて。 これまでは何となくイメージしてたり、ぼんやり考えてたりした事ではあったんですが、 「あっ、そうか」と意識出来たのはここ最近なんです。 それは何か? 『矛盾を抱え込むこと』というテーマです。 小学生の頃に故事を習って、何故か頭にこびりつきっ放しの 「矛盾」て言葉。 何故か、何故なのかずーっと印象に残ってた。 で、 僕がマンガを描く時に意識出来てるようで出来てなかったテーマ 確かに言葉にすると、そういう事ねってなっちゃうけど 自分的には何とも得心のいく気付きなんです。 矛盾を抱え込むという視点から世の中を見回したり、物語を 熟考したりすると、まとめやすかったり、自分の作品の方向性を出しやすかったりするわけです。 これって創作ではとても重要な基盤だろうと思います。 自分のテーマをブログなんかで書いちゃっていいのかな? ダメだろうなw でもいいや。スッキリしたし。

2.17.2009

仕事

いや~仕事が見つかりません。

昨年末に派遣契約が切れてから、いろいろ探しているんですが、このご時世

既に別の人で話が進んでいたり、募集は終わりましたであったり・・・

それでもひとつ、ふたつ面接をさせていただき、何とか決まりそうだったり
もしつつ。

一方でマンガを描いていくという時間を確保するためには、仕事を選ぶ上で

あまりに残業時間の多いものだったりするわけにも行かず、かといって

短時間の仕事では生活費及び生活の支えにならないというのでは問題あり
なわけで。

その辺難しいところではありますが、

マンガを少しずつでもいいから取り組めるように“生活のための仕事”を
探すしかないかな~

そのバランスが難しいんですけどね。

COMITIA87

お疲れ様でした。

2/15のCOMITIA87はどうもありがとうございました。

私、猛烈に眠くて、ほとんど寝てしまっておりました。すみませんでした。

そんな中、Xecoon fotonをご購入いただきました、皆様本当にありがとうございました。

今度参加できるときには是非ともVol.4をお披露目出来るようにがんばりたいと思います。

宜しくお願いいたします。

2.13.2009

2/15 COMITIA87開催!!

明後日2/15は東京ビッグサイトでCOMITIA87が開催されます。

僕も今回出展します。
「つ 36a」です。

Xecoon fotonの4冊目を出す!   予定でしたが(涙)
だめでした。

ただし、なんとかイラストを書き上げ「Xecoon foton EXTRA edition 2」として
一応テーブルには新作を陳列する事が出来そうです。

よかったぁ~

ようやく・・・

まったくブログが更新できないまま今日に至りました。

日中働いていた派遣先を12月いっぱいで契約満了とともに終了し、年明けから仕事探しの毎日。

いやー、このご時世なかなかありつけません。ハイ。

でもこんなときだからこそ、できていなかったマンガ制作をしてみる。

ほんとにご無沙汰振りの原稿用紙。ペン、消しゴム、定規、カッター・・・・その他諸々

○マトではないですが、何もかも皆、懐かしい・・・ってやつです。(笑)

で、就職活動をしながらマンガの作業。

もう至福の時間です。

9.19.2008

飛竜りゅう太くん


バスン団で、「飛竜りゅう太くん」という作品を発表しました。
これは、僕が小学校の頃に創作したキャラクターの物語です。
学校の帰り道にある小高い山に誰のお参りも来ない寺社もしくは
祠があって、そこには小さな竜神の使いが棲まわっていた・・・
っていう発想から描き始めた作品です。
小学生の頃に考えたものだから、りゅう太の存在は精霊
なのか、神の使いなのか、魂の象徴なのかなんて事は
まるっきり判然としない設定でした。
それでも愛着があってか、このキャラクターはずっと僕の中に
居続けました。
キャラクターデザインもほとんど変わっていません。
いや?(笑)変えていないだけなんですよ。
そんなりゅう太をどうしようかと。
何度かお話を考えては、書き直し、書き直してはまた・・・と
ずっとそんな調子でした。
思ったような話が出来上がらないんですね。悔しかった。
で、起承転結とか、うまくまとまっているとかそんな事考えずに
自分の思うままに描き綴ってみようと思い立ち、ページ数も考えず
描き続けました。
今から10年以上前のことです。
そして出来上がったのが、本作です。
タイトルもつけませんでした。子供と竜神であるりゅう太が絡むと
いう設定だけを残しているだけです。
ページ数にして80数ページ。
いろいろ出版社にも持込しましたが、ページ数があるということと、
荒削りなのと、商業誌向きでない雰囲気というのがあって良い評価を
得られませんでした。
仕方ないです。ほんとに独りよがりで描いたようなもんですから。
でも、ずっと原稿をそのままにしていたのを友人が本という形にだけ
でもしてみたら、というので確かに独りよがりで描いたものだから
輪をかけて独りよがりに本にしてみるのもいいかと一人合点して
作ってみたのでした。
それでも当時一生懸命描いたものだけあって本にしてみると更に
愛着が湧いたというか、まあ悪くないのかなと。
これも独りよがりですね(笑)
同人誌即売会に出してますので、もし立ち寄っていただいて興味を
持たれたら立ち読みしていただけたらと思います。

9.05.2008

キャラクター5 エミリ


ガンツ天王寺M.L中古サポート工場の事務員として働いている。とても包容力があり、仕事もきちんとこなす、整理整頓、きれい好きな女性。仕事場ではいつもラルからモーションをかけられるがうまくかわして、常に自分を適度な距離感に保つというしたたかな一面も持ち合わせている。

キャラクター4 ラル・ランドリュー


ミケルと同じガンツ天王寺というサポート工場にバイトで働いている。先に仕事に就いていたのでミケルの先輩に当たるが、結構お調子者で適当さ加減が玉に瑕。ミケルに仕事を押しつけることもしばしば。バイトなんかよりも女の子とおしゃべりをしたり、遊んだりすることに並々ならぬ情熱を持ち、行動に起こす事の出来る人物。

キャラクター3 アナ


この物語のヒロイン。ミケル達の働いている、サポート工場から少し行った大地でミケルに助けられる。家出をしてきたというが、総てを教えていないという印象を与え、謎の多い人物。ミケルが一目惚れをし、アナも好意を持つようになるが、二人の間に様々な事がおこり、進展が思うようにいかない関係である。

キャラクター2 ルドルフ・アーチ


主人公ミケルに深く関わる人物。登場はVol.1「prologue」。ミケルの祖父との出会いが彼の運命を変えたのだ。そして、彼もまたミケルに影響を与えるべく運命に舞台を用意されたかのように出会いを果たす事になる。色々な人生を切り抜けてきた事を物語る顔と、体術に心得があり、かつ、レーベン乗りとしても優れた腕を持っている。とても理性的で、落ち着いた戦術家と評するに相応しい雰囲気を持った人物だ。

ゼクーンフォトン 用語集10

MIOSについて再び...


MIOS(機動イメージオペレーションシステム)はメタルレーベン以下ML)を動かす為の基板であり、クオーク系と、レプトン系があることは前頁で説明しました。今回はその基板の種類について取り上げたい。まず、クオーク系MIOSはMLの運動機能等の基本的なプログラムを組み込んだ中心基板で、市場に売りに出される時にこれが搭載されていないことには意味がない。動力などが揃っていてもそれを制御する装置がなければ動きにならないという事なのだ。このクオーク系MIOSは開発初期、人型の駆動マシンを成立させるため、立位状態を保持するバランスセンサーの開発から始まった。初めてML用に搭載されるに至ったクオーク系MIOSはという2種類のシステムだった。アップ・ダウンという名称が付いているが、これは立位状態に対する重力の方向性、上、下、という所から命名されているだけのことである。これが第一世代のクオーク系MIOSだ。時期が少し遅れてレプトン系MIOSが開発される。このレプトン系はクオーク系の制御基板に対して反制御基板といわれ、機能拡張をさせるための補助基板システムである。の2種類が開発された。この右、左というのもクオーク系の縦方向の命名に対する左右という事でそれ以上の意味はない。この第一世代のシステムで建設、建築用のMLが量産さるようになり、大陸岩盤横断鉄道の建設もその速度を増したわけである。それまで鉄道建設は人力や工機類に頼るところが多く、多数の死傷者出ており、政府の働きかけによりML開発に拍車がかけられていたのだ。このシステムでほぼ、人型マシンのベーシックコントロールが出来るのだが、さらなる性能の高さと作業処理能力の向上を目的に第二世代のMIOSが開発された。第二世代のクオーク系MIOSはの2種類である。これは第一世代のクオーク系のシステムよりも制御スピードが速く、MLの動作が格段にスピーディーになった。これによって作業現場での能率があがり、岩盤地帯の建物建築が進んだ。が、システムの価格はかなり高額だ。これに対して第二世代レプトン系MIOSはの2種類が開発されている。この第二世代のクオーク系のシステムが現在主流であり、このバージョンアップの為に第二世代レプトン系MIOSがもっと開発される可能性はある。業界では第三世代のクオーク系MIOSを開発しているとの情報もあり、今後の展開に要チェックだ。

ゼクーンフォトン 用語集9

エアープレス

ウォータープレスシステムとほぼ同時期に開発されていた駆動機メカニズム。ウォータープレスシステムがパイプ内に密封した水にパルスと圧力を与え、マシンの動きに働きかけるのに比べ、エアープレスシステムは駆動機内に取り込んだ水を熱によって水蒸気に変え、これによってエネルギーを生み出すシステムだ。ウォータープレスシステムよりも直線的で爆発的な動力が得られるので、バイク、トラック類のマシンに応用され、代表的なものは大陸岩盤横断鉄道がこのエアープレスシステムを使っている。ただ、このシステムは密閉したパイプ内の水を利用するウォータープレスシステムに比べて、大量の水を使う為その維持費や、水の補給に多額の経済的負担がかかるという難点がある。その為か、現在ではあまり多くの駆動システムには利用されていなかったりするのだ。

ゼクーンフォトン 用語集8

ゲルバ

人々が集まって築かれた市場都市の事。スークと呼ばれる出店等が並ぶ、市場が拓けている。初めの頃はスーク単位で点在していたが交換経済が規模を大きくし、明確な繋がりを持って発展してきた。 結果、ゲルバと呼ばれる、宿場、商店、遊戯施設などが造り出される。そこには次第に貨幣による流通が生まれ、遠く離れたゲルバから日用品やら、食料、耐久機材等が頻繁に行き交うようになる。大陸岩盤横断鉄道が整備されていなかった頃には、五日目のリスク を省みず、大地を走り、移動して生活していたキャラバン(機械隊の一群)と呼ばれる人々が流通の先導者となった。このような状況が続き、ゲルバがもう一つのゲルバを吸収し、大ゲ ルバと呼ばれる大市場が誕生するまでに至る。そして、ゲルバにはもう一つ重要な側面がある。それは水の補給という部分である。水というものが98%地下に存在するというこの星にあって、水の摂取は岩盤を掘り抜く事によってしか実現しない。そのような、岩盤地帯を生活の基盤として出来上がったゲルバには水補給の為の施設が必然的に常設され、遠くに住むものにとってはゲルバまで水汲みに行くというのが日課になっている。また、そうして人が集まると云うことが尚も市場を発達させた要因なのだ。そして、これはゲルバという単位にならないと水補給施設が出来な いということも物語っている。掘削し、常時水を補給できるように整備するというのはお金の掛かることで市場経済が発達するのを待たなければならなかったからだ。つまり、スークという小単位では日用品や食料品の扱いはあるが、水や、ウォーター・プレス用の電力を手に入れる事は出来ないのだ。ハモンド国にあるパレンバン・ゲルバは首都を含んだ一大都市として有名な代表的大ゲルバだ。

ゼクーンフォトン 用語集7

キャラバン


農作物などの収穫が継続的に生産されるようになった文明初期から、岩盤地域帯をその作物や生産品を携えて移動し、商取引を行う人々をそう称した事からる。初めの頃は一人や、二人、数人のまとまりで動いていたが、商品の増大や、貨物の種類(鉱物、金属類を含む)、大きさ等の需要も満たすような取引が行われるようになると、これまでの輸送形態では納まりきらずもっと大がかりな組織を作り、対応するようになる。これによって、現在も見られるような大地を横断するキャラバンの風景が出来上がっていった。大陸横断岩盤鉄道が整備されはじめ、それぞれのゲルバへは鉄道を使った輸送が行われ、大地を移動するキャラバンという形態をとる人々は減っていった。ただ、やはり鉄道が敷かれている場所というのは未だ限られており、キャラバンによって輸送を必要とする場所や、フラトリアがあるわけで、そういった所の需要を満たす為に存続しているキャラバンもある。なかには大陸岩盤横断鉄道は検閲が入りやすいため、知られてはならない取引や、過重金が取られてしまうような大型の貨物はやはりキャラバンでの移動を利用する場合も少なくない。大地を移動するという性格上、<五日目>などで年に十数日移動を制限される事があるが、鉄道では運べない、運びきれないものに対しては充分その存在価値はあるのだ。

ゼクーンフォトン 用語集6

通貨

プレティウム(pretium)1pr~10000prまでを一区切りで用いる。ほぼ生活全般はプレティウム単位で済む。10000pr=1(イルド)`irdに単位が繰り上がり、その後はイルド単位で進む。一ヶ月の給料を18`irdとして基準にしてもらうと判りやすいと思う。因みに、メタル・レーベン1台をとって、市場価格を見てみると、レーベン1台の本体分で、120万`ird~。利用電力;55万lectronで5万`ird。保水量;3万gallonで3500`irdカード型の貨幣が商取引に使われている。

ゼクーンフォトン 用語集5

五日目(=フェムト・アップ)

この星の水分質量の変化による現象。一週間が五日間で成立するこの星では、年に二度訪れる親水期にあたる一週間の最終日としての五日目に惑星内の水の比重が軽くなり(フェムト・アップ)地表面にある土砂が惑星内部から地上に浸みだしてきた水分と融合、底無し沼化し、岩盤地帯を除いた全てのものを呑み尽くすのである。この状態が二十時間続き、その後、水の比重がゆっくりと重くなり、元の大地へと戻る。(フェムト・ダウン)。この親水期に水と土が融合したことによって、肥沃な土壌が出来、食物栽培用の土が手に入り、食料の自足を促進するもとになる。この国の神話でも語られるように、その昔、五日目は儀式をし、休養の意味も含めて静かに送るものだったのだが、大陸鉄道、ウォーター・プレス等の発明により行動範囲が広まったせいもあって、この五日目を祭りなどで盛り上げて楽しむ習慣が出来た。

ゼクーンフォトン 用語集4

フラトリア(胞族)

ウォーター・プレス及び、メタル・レーベン等を用いて活動を行う組織のことをいう。騎士団や商品取引をする企業グループなど、国からの許可をもらって団体活動をしている組織の事。許可をもらってレーベンや、ウォーター・プレスを解体するメタル・ブレイカーもフラトリアとしての区分を持つ。別名、ブレイクフラトリアとも。許可無く、部品、マシンなどを盗む壊し屋もいる。表向き許可を持っているかのようにフラトリアを装っているので、詐欺に遭う人も少なくない。そんな被害が多くなってきたのを考慮して国が対策を立てるため、会議の議題にすることもしばしば。根本的解決に至っていない。

ゼクーンフォトン 用語集3

MIOS

メタル・レーベンは様々な機能が各製造メーカーによって搭載されており、その機能を司る機動イメージオペレーションシステム(MIOS=mobile image operation system)が必ず、2種類、対になってセッティングされている。ひとつはクオーク系MIOSといい、メタル・レーベンを動かす為には無くてはならない中心的基板。 ただし、クオーク系を2つ同時に搭載することは出来ない。そのかわりクオーク系MIOSを機能拡張させることの出来る補助基板(反制御基板とも)がレプトン系MIOSという。この二つの組み合わせのことをフレーバーという。メタル・レーベン開発初期、用意されていたのはクオーク系MIOSとして<up>と<down>の2種類、レプトン系MIOSとしては<right>と<left>の2種類。<up>に対しては<right>か<left>かもしくはその両方が拡張基板として搭載できる。つまりは<up/right>フレーバー、<up/left>フレーバー、レプトン系を両方の場合、<up/unite>フレーバーといった呼び方をする。 通常クオーク系、レプトン系1種類ずつ搭載されて生産ラインから販売されているので機能拡張は購入者の判断に委ねられるが、機能を拡大することによって、操縦が格段に難しくなることは避けられない。現在クオーク系、レプトン系の基板の種類は格段に増え、メタル・レーベンの機動性や、作業処理能力が向上してきている。

ゼクーンフォトン 用語集2

メタル・レーベン

ウォーター・プレスを搭載し、且つ人を乗せることによって、移動、運搬を可能にした上に、工事、開発、解体作業などを行えるようにした人型の駆動メカニカルマシーン。この外にもメタル・バイク等の乗り物が開発されている。人が搭乗した際のメタル・レーベン(以下、M・L)の状態をデュミナス(可能態)といい、運転後、マシンの能力を最大限発揮させた時をエネルゲイア(到達態)として、ウォーター・プレス操作術において究極の形態を身につけることが人々からの尊敬と羨望を向けられるほど、メタル・レーベン操縦は一つの人格をみる手段になっているし、なりうるともいえる。

ゼクーンフォトン 用語集1

ウォータープレス

メカニクスの主要駆動機の事。メタル・レーベンの機体内に特殊コーティングされたパイプが人体の筋肉組織のごとく縦横に組み込まれており、そのパイプ自体をへこませたり、膨張させたりして回転、屈伸、上下左右等の動きを再現し、調節する仕組みになっている。この水圧などの動きを作る原動力はウォーター・パルスといわれる電磁圧による。ウォーター・プレス内の水圧などの正常値レベルをトリム(整った状態)という。別名;ウォータープレスシステムとも→エアープレスシステム

XECOONFOTONキャラクター アナpart.2


ラフに描いた物をそのまま載せました。色を付けたらそれも載せていきます。一種のイメージ画ということで・・・

ゼクーンフォトンVol.2 第一話「自分の能力」


ゼクーン本2冊目となった、「自分の能力」からの1ページです。町工場ウォータープレス修理工場「天王寺」でアルバイトをしているミケルがメタル・レーベンの試運転を任されるエピソード。載せたページは第一話導入部。

ゼクーンフォトン character アナ


この物語のヒロインです。このイラストは同人誌即売会のA4版目印ポスターとして作ったものです。いずれかのコミケに出店が決まったときにはテーブルに飾る予定ですので、是非、お見知り置きを・・・

ゼクーンフォトンVol.1「prologue」より


これは、ゼクーンフォトンのコミック本の第一冊目となった「prologue」のある1ページです。地下に存在する水が地上へ移動する親水期<五日目>。水の確保と常時供給の為に水の汲み上げ施設が建設されていた。大地が液状化したこの<五日目>の日に施設が耐えられれば、水供給の道が新たに切り開かれるとの期待がある中、嫌々バイトにきていた青年が、一人の人物と出会う。そして・・・・             些細なストーリーでありながら これからの物語の発端となるエピソードが描かれており、第一話となる次のストーリーに関わってゆく、一つの記憶となってゆくのです。

パイプで駆動するメカニズム

このゼクーンフォトンに出てくるメタルレーベンというロボットの設定で機体内部に硬質パイプが人間の筋肉のごとく張り巡らされているというものがあります。これについては、今から10年近く前になるのでしょうか、テレビのニュースでロボットの制作に関わっている人たちの話題を取り上げていました。。今でこそAIBOだとかで馴染みのあるロボットですが、そのころはまだ、ボールを握ることが出来るのに、卵はうまく握れないというところで研究をしていた時代です。そこで、センサーを開発するという事とは別に握るものが柔らかくても握る側が柔らかくタッチできれば・・・といった方向で開発されてたものがあって、それがこのパイプを使って対象物を挟む、掴むというものでした。それをみたとき、ロボットの仕組み全体をそれで稼働させたらどうだろうという、マンガ的発想を全面に押し出してネタにしようと考え、ゼクーンに応用したのです。その後、ファジーセンサーなどの発達、学習するシステムといったものが掴むための素材を選ばなくなり、パイプを使っての研究はもう流行らなくなったのだろうなと思っていたら、ラスベガスのホテルで自動からくりの人形劇をしているその人形の動きの再現のためにパイプを使って人間らしい動きを作り出していたのを見ることが出来、少なからず、実用性はあるんだなと安心した次第です。でも折角のアイディアをこのマンガで大きく飛躍させて楽しんでみようと思います。

メカデザインについて

ゼクーンフォトン製作にあたり、主人公の成長物語とレーベンというロボットの見せ場とを描写する必要があり、しかもこの世界にメーカーを造って様々なタイプのレーベンが登場するようにしたいとも考えていました。友人の八堀 鉄というメカデザイン好きの協力を得る事が出来(詳細はゼクーンフォトンVol.2収録)、主人公が生きる世界とは別の観点から創造されているもの、それがこのレーベンのデザインなのですが、同時に作品の中に共存できているという状態を創りあげることが出来たことにとても満足しています。現実の世界でも自分個人が生きているその瞬間に次々と航空機や、車、アクセサリー等が生産されている訳ですから、物語世界の中でそういった発想の分業形態をとれたのは嬉しかった。個人が全部創ってしまい、調和しすぎているということが免れた気がします。

メタル・レーベン

この物語ゼクーンフォトンの世界に出てくるロボット=メタル・レーベンは金属で包まれたものであるのですが、中の主要な間接駆動部や、その他屈曲、回転などが必要な箇所を水が充満したパイプを束ね、その満たされた水に微弱な電流を利用し、圧力を変え、パイプを変形させ、曲がったり、回転したりといった動作を可能にしているのだ。これをウォータープレスシステムという。このシステムを使い、多くの会社がウォータープレスを開発、販売している。第一のシェアを誇っているのはカタクラ工業で政府専用マシン(バイク、カー含む)や、提携建設、建築企業との契約において生産台数がトップなのだ。

作品「ゼクーンフォトン」とメタル・レーベン

異世界という設定もあり、そこにロボットまがいのメタル・レーベンなる搭乗型駆動マシンが出てきます。これはロボット物が描きたいというのが第一の動機ですが、設定上で云いますと、この物語世界で水というものが非常に重要でかつ、道具を利用する際に抜きに出来ないほど、エネルギーを生み出す為の手段、方法を提供出来るものだというものとして扱いたかったのです。現実世界の<水>と物語世界の<水>、生活に欠かすことの出来ないものとして共通した所は残しています。現実世界では水素で走る車が開発され始めている昨今、物語世界ではその水を使ったロボに乗る事によって、生きることに欠かせない物を敢えてその他の用途に使うことによって、水と人、という関係の中に現実世界からは導き出せないあり方を探ってみようという意図があるのです。

ゼクーン物語の発端

ゼクーンが生まれたきっかけを書いておこうと思います。実は僕が専門学校に行っていた頃に誕生しました。アニメーション科に通っていた僕は同じクラスで出会った友人たちと廻しマンガというものをすることになりました。アニメーション科に来ているからといって全員がマンガを描くという訳でもないのに、気軽にやろうよという事で5人くらいのローテーションを決めて始まりました。トップバッターが僕でした。兎に角、交換日記形式でマンガをというコンセプトではあったので、内容や、傾向なんて決めずに始めてたものだから、僕の描きだす最初の1ページが結構重要だという空気が広がっていき、思い切って描きだしたそのページにみんなの注意が集まって変な緊張感が高まっていたのを思い出します。僕個人としては、僕がどんなものを描いたとしてもみんなそれぞれが何かしらイメージを引っかけたり、全く別な話を展開したりといった自由な展開をしてくれるだろうと思っていました。で、描きだしたそのページは2人の男性キャラが宇宙船にのって何処かへ急いでいるという出だしになりました。これでメカものが好きな友人と苦手な友人の反応がはっきり分かれ、それぞれのテンションがそのときに決まったようでした。後はみんながどんなに調理するかで僕の手元に戻ってきたときに、その展開のとんでもなさを楽しもうと思っていたのですが、なんだかそのSF路線で話が展開していたのです。むむむ・・・。それでもいいのかなと思いつつ、誰が原因だよと冗談で突かれつつ、そのままになっていきました。しばらく経って、僕は、何なら僕個人で細かく設定を決めて無理にでも自分の好きな展開に持って行こうかなと少しずつディティールを決めていきました。その内、学校の課題も増えたり、それぞれの予定もあって個人個人がマンガをすぐに描いたり、数ページを描きためて持ってきたりすることがなかなか出来なくなってきて、気がついたら僕が何ページも描いているという状態でした。それでも友人たちに描き足してもらったりと、最終的にはスケッチブックを5冊ほどになったと思います。その時に考えていたことや、設定などが頭に残り、描いてきたゼクーン物語とは明らかに違ってしますけど、何度か練り直して今回描こうとしているゼクーン物語になったのです。せっかく産声を上げた設定の種をもっと広げ立派にしてあげたいなと思っています。

ゼクーンフォトンが異世界であること

この物語は異世界での話です。ロボット物であるという事もありますが、出来るだけフィクションの部分が多いものにしたかったのです。地球上という読者の世界からあまり隔てられていない処で展開するものはガンダム、ドラえもんと、色々あります。あるいはスターウォーズ等のように地球から離れているものもあります。それらがなんでそういうフィクションの装いをする必要があったのでしょうか。日常の世界で説明できる、或いは日常にあふれている設定を使って表現をすればいいじゃないか。そうなんです。それも可能なのです。なのに万人が理解しやすい方法を採らずに、改めて説明の必要な方法を採るのか。多くの人にとっては至極当然な疑問だと思います。これを避けて通っていては、このホームページで表現しようとすることをより多くの人に観てもらえないと思うので、私個人の観点からですが説明してご理解を得ることが出来ればと考えています。日常の世界で起こっていることは家庭内のことから、テロや国際的、政治的交渉事、スポーツの祭典と様々にあります。これらすべてに平等に視線を向け、考え、評価を下せている人が世界中に幾人いるでしょうか。問いかけておいて無責任かも知れませんが、そういう人は数パーセントもいないのではないでしょうか。かといって、そういう状態が何も悪いというわけではありません。規模が変わっても自分個人の世界からどの位周囲にたいして意識を拡げられているかで状況や状態は変わってくるのですから。家族や、友人にたいしてどれだけ注意を向けられているかなんて人それぞれです。そういった現実の中にあって、それならどうやって自分以外の対象に対して意識を払っていけるのか。そこで出てくるのがフィクションのあり方なのではないかと一つの定義をしてみます。そうすると、フィクションの設定が様々あればあるほど、他人の思考、あるいは現実をイメージする上での素材の組み合わせが、自分が思った以上にあると考えられないでしょうか。では、マンガで出てくるロボットが何を意味するのか。宇宙空間を呼吸なしで飛んでいることに何の意味があるのかと質問が来そうですが、主人公とロボットの関係、登場人物達と宇宙を飛ぶという事の関係を考えることによってその人なりの答えを持つことが出来るのではないでしょうか。主人公とロボットの関係がある人物と車の関係だったり、宇宙を飛ぶことがスポーツで凄い能力を発揮する人の事であったりすれば、日常で同じ現象を受け入れる事より象徴的なものを考えやすかったりするのではないでしょうか。ファンタジーにおいて描かれているものを夢を描いていると評するのは一番簡単な捉え方になると思いますが、安易すぎて折角の作品が勿体ない気がするのですけど。ともすると日常を描くドラマの方が関係性や象徴性を捉えることにおいて難しいといえるかもしれません。あまり書いてくると混乱してくるので、この辺りで止めておきます。つまるところ、このオリジナルSFマンガも人間が活躍をしていながらそこに設定されているものは物語のテーマを強調するようになっていると考えてください。ただどんなに突飛なものが表現されていても人間が考えたものである以上、現実の何かを別のものに投影したというアナロジーから抜け出ることはないので、現実のどんな関係性をこんな設定にしたのか、思いを馳せてもらうのもいいと思います。

ゼクーンフォトン(Xecoonfoton)とは?

次に、バスン団がプロデュースしている物語のひとつ、「ゼクーンフォトン」の概要を書いてみたいと思います。基本的には主人公であるミケル・アンジェロという青年が成長してゆく成長物語です。その中で個人が人生を生きていくのに必要な何か、この何かを<フォトン>として探し求めてゆくというスタイルをとっています。これはメーテルリンクの「青い鳥」みたいなもんですね。ゼクーンはというとこれは色即是空って言葉がありますよね。この是空をもじったものだったりするんです。同じような意味合いで物語の中に出してゆくつもりですので、そんなイメージでいてもらえると嬉しいです。

10.21.2006

マンガ創作の肝

落語を聞くと、まずこんな事があった、あんな事があったということをまず話します。

枕話というんでしたっけ?

結構これもマンガ創作には無くてはならないものです。

落語って基本的に昔の素材が多いから、その時代背景の説明も必要でしょうし、落語の題目の中で話される内容について雰囲気をつかんで貰う必要もあるでしょうから。

それは伏線と言ってもいいのではないか。

つかみの良い話をし、知らない間に本題に入っているなんて、出来たら理想ですから。

芸術の域ですよ。粋ですよ。

8.15.2005

キャラクター1 ミケル・アンジェロ


この物語の主人公。19歳(第一話「自分の
能力」の出演時)。
祖父レオナルド・アンジェロ。
高校を卒業し、メタル・レーベン好きが
高じて「天王寺」というウォータープレス
中古サポート工場でアルバイトを始める。
メカニックの勉強をしていたわけではない
ので、アルバイトをしながら覚えていく
という状態。
早く一人前の整備士になりたいと夢を抱きつつも、恋もしたい、
遊びたい、もっと世界を知りたいと、色んな事に気を取られ、
集中も出来ずにいる。
ロドヴィコ公国 プロトコルゲルバのレパンティス出身。